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PCB設計でアンテナ性能とアプリケーション性能を最大化するためのポイント

PCB Antenna Placement Lifestyle Image

プリント基板(PCB)は、組み込みアンテナを搭載するための土台であるだけでなく、外部アンテナのポール、ネジ、マグネットマウントと同様に、アンテナの性能、そしてそれに依存するアプリケーションの品質と信頼性に大きな影響を与えます。

たとえばセルラー、Wi-Fi、GNSS、Bluetoothのいずれであっても、PCBはアンテナのグラウンドプレーンとして機能します。PCBグラウンドプレーンのサイズやアンテナの配置は、デバイスとアプリケーションの性能において重要な要素です。

しかし、PCB上にはCPUやバッテリーなど多くの他の部品があるため、アンテナにとって理想的な配置場所を見つけるのは容易ではありません。限られたスペースの中でアンテナの性能が損なわれないように設計するには、いくつかの注意点を考慮する必要があります。

本記事では、避けるべき一般的な落とし穴から、実際の性能要件を満たすためのテスト手法まで、アンテナ統合におけるPCB設計の重要ポイントを紹介します。

RF技術の選定

多くの表面実装型(SMT)アンテナはモノポールやPIFA(平面逆Fアンテナ)であり、グラウンドプレーンに依存しています。そのため、セルラー、GNSS、Bluetooth、Wi-Fiなど、対応する無線周波数技術の選定が、グラウンドプレーンの要件を決定づける第一歩です。

アンテナの電気的な長さは1/4波長であり、機能させるにはアンテナ+グラウンドプレーンで1/2波長の長さが必要になります。つまり、グラウンドプレーンが残りの1/4波長を補完する形です。

どの無線技術を使用するかを決定することで、アンテナ性能を最適化するために必要なPCBサイズが明確になります。たとえばセルラー帯域B12(700MHz)をサポートする場合、理想的なPCBサイズは1/4波長、つまり約108mm以上が望ましいとされます。

設計初期段階でアンテナを考慮する

スマートフォン、ウェアラブルデバイス、IoTセンサーなどのデバイスは、一般的に組み込みアンテナを使用しています。これらに共通するのは「サイズが小さい」こと。つまり、PCBスペースが非常に限られているということです。

そのため、製品設計の初期段階からアンテナ要件を考慮することが極めて重要です。フォームファクターが決まってから、あるいは他のコンポーネントの配置が完了してからアンテナを検討しても、適切な場所が残っていないケースが多く、性能面での制限が生じます。

確かに、アンテナが製品全体の形状や他の部品の配置を左右するわけではありませんが、初期段階でアンテナの要求を取り入れることで、後からの調整やカスタム設計、基板の再設計によるコストや納期のロスを避けることができます。

サイズが重要

グラウンドプレーンのサイズは、アンテナのゲインに大きな影響を与えます。ゲインとは、送受信される信号の強さと方向性を示す指標です。つまり、グラウンドプレーンはGNSS、LTE、5G、Wi-Fi、BluetoothなどあらゆるRF技術において重要な役割を果たします(詳細は「アンテナゲインの理解とその影響」をご参照ください)。

たとえば、北米向けの4G/5Gバンドは600MHz〜3.5GHzです。699MHz帯では107mmのグラウンドプレーン長が推奨され、2400MHz帯では31mmです(詳しくは「セルラーおよびGNSS機器におけるグラウンドプレーンの理解」参照)。

キープアウトエリアのサイズも重要です。これはアンテナ周囲に金属部品(他のコンポーネント、ネジ、銅配線など)を配置しない空間で、放射特性を損なわないための設計指針です。

また、PCB周辺の金属・プラスチックパーツ(ケーブル、バッテリー、ディスプレイ、筐体)も、アンテナの性能に影響を与える要因となります。たとえばTaoglasでは、アンテナとバッテリーは20mm以上離すことを推奨しています。

小型アンテナほど、理想的な位置に配置しやすくなります。たとえば、TaoglasのPCS.62.Aは、サブ6GHzセルラー向けの超小型アンテナで、サイズは38×10.3×3mm。小型であるため、基板のスペース設計における柔軟性が向上します。

スイートスポットを見つける

RF技術によって、使用可能なアンテナの種類や配置位置が変わります。たとえば、GNSSを使うウェアラブル、資産トラッカー、ドローンなどではパッチアンテナがよく使用され、PCBの中心部に配置し、PCBサイズは最低でも70×70mmが望ましいとされます。

Taoglasのアンテナはすべて、最適な配置やグラウンドプレーンサイズに関する詳細な統合ガイドを含むデータシートを提供しています。パッチアンテナはPCBの中心、非パッチアンテナは基板のエッジに配置するのが基本です(キープアウトエリアの指示に従うこと)。

たとえばPCS.62.Aの統合ガイドでは、ページ31~34にて各グラウンドプレーンサイズがVSWR、ゲイン、効率などに与える影響が詳細に示されています:
🔗 https://www.taoglas.com/datasheets/PCS.62.A.pdf

より詳しくは以下をご参照ください:

「GNSSアンテナ統合のベストプラクティス」

「セルラーアンテナ統合のベストプラクティス」

データシートに従う

Taoglasのアンテナデータシートでは、リフレクションによる損失を防ぎ、性能と効率を最大化するためのマッチングネットワークに関する指針も提供しています。

matching network

たとえばPCS.62.Aには、50Ωの伝送線路とπ型マッチングネットワークが必要です。データシートにあるマッチングネットワークはあくまで初期構成であり、実機テストによりパフォーマンスに応じて微調整が可能です。PCB設計時には将来の調整に備え、追加のマッチング部品用スペースを確保することが推奨されます。

また、伝送線路は50Ωのインピーダンスを持つよう設計し、RFリファレンスグラウンドを確保してノイズや他部品の影響を受けにくくする必要があります。

テストによる検証

Taoglasでは、設計初期段階におけるアンテナシミュレーションや、プロトタイプ完成後のVNA(ベクトルネットワークアナライザ)や無響室を用いた実測テストを提供しています。

たとえば、ISA.12: PCB & Gerber設計RFレビューサービスでは、RF伝送線路設計におけるインピーダンス設定、基板スタックアップ設計、公差考慮、寄生損失の最小化、伝送ラインタイプの選定などについて専門的なガイダンスを提供します。

また、CSA.30: Cellular OTA TRP試験では、アンテナが適切に統合されているかを確認し、キャリア認証に向けた支援を行います。

さらに、製品のRF性能最適化に役立つツールとして「Taoglas Antenna Integrator」(AntennaXpertツール群の一部)も提供しています。このツールにより、部品配置やPCBサイズの最適化、機械的統合の簡素化、開発時間の短縮を実現可能です。詳細は以下よりご確認ください。

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