通信事業者認証は、デバイスOEMにとって重要なマイルストーンです。データスループット、音声品質、RF安全性、ネットワーク相互運用性などの試験に合格することで、そのデバイスは当該通信事業者のネットワーク上で販売・利用できるようになります。
認証はエンドユーザーにとっても重要です。エンタープライズや政府機関の顧客は、購入したデバイスが開封後すぐに期待通りに動作するという信頼を得られます。これは、数百台、数千台単位で導入する場合に特に重要です。手動設定やトラブルシューティングはコストがかかり、従業員の生産性を低下させるためです。
米国の警察やその他のファーストレスポンダー機関にとって、重要な通信事業者認証の一つがAT&TのFirstNetネットワーク向け認証です。一般的な消費者向け・法人向けデバイスのキャリア認証とは異なり、FirstNetには3種類の認証があります。
- FirstNet Capable デバイスは、高優先アクセス(HPA)およびAT&Tの商用LTEバンドすべてをサポートする必要があり、アンロックが必要な場合があります。
- FirstNet Ready デバイスは、HPA、AT&Tの商用LTEバンドすべて、およびLTE Band 14をサポートする必要があります。
- FirstNet Trusted デバイスは、Ready要件をすべて満たした上で、さらにセキュリティ適合試験に合格する必要があります。
FirstNet認証済みのスマートフォン、タブレット、ウェアラブル、ルーターなどの最新リストは以下で確認できます。
https://www.firstnet.com/content/dam/firstnet/white-papers/firstnet-certified-devices.pdf
アンテナがFirstNet認証達成に果たす役割
デバイスOEM、システムインテグレーター、そして米国の顧客にとって、FirstNet対応デバイスの設計・選定時にはアンテナが重要な検討事項となります。アンテナ自体はFirstNet認証対象ではありませんが、デバイスの認証取得、そしてその上で動作するアプリケーションの性能と耐障害性において極めて重要な役割を担います。
例えば、FirstNet Ready認証を取得するには、デバイスはLTE Band 14をサポートするだけでなく、一貫して高い信頼性を確保できるアンテナシステムを備えている必要があります。具体例は以下の通りです。
- Taoglas MA9914.A Guardian X 14-in-1 コンビネーションアンテナは、Surface Acoustic Wave(SAW)フィルターにより干渉を減衰させ、Low-Noise Amplifier(LNA)によってBand 14およびその他の4G・5Gバンドの信号を増幅します。
- Taoglas Patriot Series 18-in-1 アンテナは、FirstNetバンドおよび600 MHz~6 GHzの多数の4G・5Gバンドをサポートします。複数の構成が用意されており、米国で最も広く使用されている警察車両であるFord Interceptor向けに設計されています。
- Taoglas MA995 Custom 9-in-1 パネルアンテナは、公共安全専門企業PEAKEが、Cole County Emergency Response Team(ERT)などが使用するTactical IP BLENDソリューション向けに採用しています。
アンテナシステムとモジュールが連携し、性能と信頼性を最大化するためには、適切な統合および試験が不可欠です。これらのプロセスにおいて、多くのFirstNetシステムインテグレーター(PEAKEを含む)がTaoglasのエンジニアリングサービスを活用しています。また、SemtechのようなTier 1デバイスOEMも同様です。同社のAirLinkシリーズ(FirstNet CapableおよびFirstNet Trustedルーター)は、RFコネクタ、電気的特性、機械的特性、環境適合性に関する厳格な試験に基づき、Taoglasアンテナを推奨しています。
Taoglasのエンジニアリングサービスの詳細については、以下をご覧ください。
https://www.taoglas.com/jp/japan-services-and-capabilities/